住民税について所得税の確定申告書の第二表に書く内容

所得税の確定申告書 第二表の下部に、「住民税・事業税に関する事項」の記載欄があります。このうち、住民税に関する事項に記載すべき内容について確認します。

目次【本記事の内容】

  1. 16歳未満の扶養親族
  2. 寄附金税額控除
  3. 配当に関する住民税の特例
  4. 非居住者の特例
  5. 配当割額控除額・株式等譲渡所得割額控除額
  6. 給与・公的年金等に係る所得以外(平成30年4 月1 日において6 5歳未満の方は給与所得以外)の所得に係る住民税の徴収方法の選択

16歳未満の扶養親族

国税庁のホームページでは、

扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族がいる場合に、その扶養親族の氏名・マイナンバー(個人番号)・続柄・生年月日・別居の場合の住所を記入します。

と記載されています。

16歳未満の扶養親族は、所得税においても住民税においても、扶養控除の対象にはなりません。ここで16歳未満の扶養親族について記載するのは、16歳未満の扶養親族が住民税の非課税限度額の計算に関係するからです。

住民税については所得割・均等割それぞれに非課税限度額があり、例えば名古屋市では、

<均等割と所得割のいずれも課税されない方>

  • 生活保護法によって生活扶助を受けている方
  • 障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下の方
  • 扶養家族がなく、前年中の合計所得金額が35万円以下の方
  • 扶養家族があり、前年中の合計所得金額が次の金額以下の方
    35万円×(扶養家族の数+1)+21万円

<所得割が課税されない方>

  • 扶養家族がなく、前年中の総所得金額等が35万円以下の方
  • 扶養家族があり、前年中の総所得金額等が次の金額以下の方
    35万円×(扶養家族の数+1)+32万円

となっていますが、上記中の「扶養家族」は、控除対象配偶者や扶養親族(年齢16歳未満を含む。)をいいます。

従って、確定申告書に16歳未満の扶養親族を記載することによって、住民税の均等割・所得割の非課税限度額の金額が大きくなり、住民税の均等割・所得割が非課税となる可能性が出てきます。

なお、非課税限度額の計算式における「35万円」「32万円」の金額は、市区町村により異なっています。

寄附金税額控除

Ⓐ都道府県、市区町村分 ふるさと納税(都道府県・市区町村に対する寄附金)

Ⓑ住所地の共同募金会、日赤支部分 平成30年1月1日現在における住所地の共同募金会と日本赤十字社支部に対する寄附金

Ⓒ条例指定分 都道府県 平成30年1月1日現在における住所地の都道府県が条例で指定した寄附金

Ⓓ条例指定分 市区町村 平成30年1月1日現在における住所地の市区町村が条例で指定した寄附金

について、それぞれの合計寄附金額を記入します。

Ⓒ・Ⓓについて、都道府県・市区町村の両方が指定した寄附金がある場合は、両方の欄に記入します。

配当に関する住民税の特例

住民税においては、所得税等において確定申告不要制度を選択した非上場株式の少額配当等についても、他の所得と総合して課税されます。

A.確定申告書の⑤(確定申告書Aは③)の金額 + B.確定申告しなかった非上場株式の少額配当等 = C.住民税の課税の対象となる配当所得

の計算式においてB.の金額がある場合に、C.の金額を記載します。

非居住者の特例

国税庁のホームページでは、

平成29年中に非居住者期間があった方は、その期間中に生じた国内源泉所得について住民税が課税されていません。
その国内源泉所得のうち所得税等で源泉分離課税の対象となった金額を記入します。

と記載されています。

所得税法では、個人の納税義務者を「居住者」と「非居住者」に分けた上で、非居住者に対する課税の範囲を「国内源泉所得に限る」こととされています。

非居住者の国内源泉所得の課税方式は、その内容によって申告納税方式と源泉分離課税方式とに分かれます。

申告納税方式が適用される所得については所得税の確定申告書に記載されているので把握できますが、源泉分離課税方式が適用される所得については記載されていないので把握できないことになります。

その把握できない所得について、住民税を課税するためにこの欄に記載することになります。

配当割額控除額・株式等譲渡所得割額控除額

配当割額控除額

平成29年中に道府県民税配当割額(5%の税率)が特別徴収されたいわゆる特定配当等の額については、所得税の確定申告において、「申告しない」「総合課税」「申告分離課税」を選択することができ、

「申告しない」を選択した場合には住民税においても「申告しない」が適用され、

「総合課税」を選択した場合には住民税においても「総合課税」が適用され、

「申告分離課税」を選択した場合には住民税においても「申告分離課税」が適用されます。

所得税と住民税で同じ課税方法が適用されます。

所得税 住民税
配当所得 申告しない(源泉徴収のみ) 申告しない(特別徴収のみ)
配当所得 総合課税 総合課税
配当所得 申告分離課税 申告分離課税

 

「総合課税」「申告分離課税」を選択した場合に、特別徴収された道府県民税配当割額を記載します。

株式等譲渡所得割額控除額

道府県民税株式等譲渡所得割額(5%の税率)が特別徴収されたいわゆる特定株式等譲渡所得金額については、所得税の確定申告において、「申告しない」「申告分離課税」を選択することができ、

「申告しない」を選択した場合には住民税においても「申告しない」が適用され、

「申告分離課税」を選択した場合には住民税においても「申告分離課税」が適用されます。

所得税と住民税で同じ課税方法が適用されます。

所得税 住民税
株式等譲渡所得 申告しない(源泉徴収のみ) 申告しない(特別徴収のみ)
株式等譲渡所得 申告分離課税 申告分離課税

 

「申告分離課税」を選択した場合に、特別徴収された道府県民税株式等譲渡所得割額を記載します。

また、住民税の申告書を提出することにより、特定配当等に係る所得及び特定株式等譲渡所得金額に係る所得について、住民税において所得税等と異なる課税方式を選択することができます

給与・公的年金等に係る所得以外(平成30年4 月1 日において6 5歳未満の方は給与所得以外)の所得に係る住民税の徴収方法の選択

住民税の徴収について、

  • 給与所得に対する住民税は原則として給与から、
  • 平成30年4月1日において65歳以上の方の公的年金等に係る所得に対する住民税は原則として公的年金等から、

それぞれ差し引くこととなっています。

これらの所得以外の所得に係る住民税の徴収方法について、

  • 給与からの特別徴収
  • 普通徴収

のいずれかを選択することができます。

従って、

  • 給与所得がない
  • 給与・公的年金等に係る所得以外(平成30年4 月1 日において6 5歳未満の方は給与所得以外)の所得がない

場合には、記載する必要がありません。

場合分けをすると、以下の表になります。

年齢 給与所得 公的年金等 その他の
所得
記載方法
65歳以上 あり あり あり 選択可能
65歳以上 あり あり なし 記載不要
65歳以上 あり なし あり 選択可能
65歳以上 あり なし なし 記載不要
65歳以上 なし あり あり 記載不要
65歳以上 なし あり なし 記載不要
65歳以上 なし なし あり 記載不要
65歳以上 なし なし なし 記載不要
65歳未満 あり あり あり 選択可能
65歳未満 あり あり なし 選択可能
65歳未満 あり なし あり 選択可能
65歳未満 あり なし なし 記載不要
65歳未満 なし あり あり 記載不要
65歳未満 なし あり なし 記載不要
65歳未満 なし なし あり 記載不要
65歳未満 なし なし なし 記載不要

 

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